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誰か人生を教えてください・・・


by maple_r

模様替え

 
 何度か書いてきたことかと思うが、はっきりと記憶に残っているわけでは無いため改めて記してみるが、私がこの集合住宅へ越してきたのは2000年の初夏の頃である。それ以来、すでに8年近くの年が経たこととなる。
 
 私を産みたもうた両親が住むいわゆる実家から出て一人暮らしを始めたのが19歳の時。それ以降、3年と開かず引っ越しを繰り返してきた私にとって、8年も同じ部屋に居住しつづけるというのは、いわば実家に次ぐ長きにわたるということである。

 越してきた当初は、結婚してさっさと引っ越そう、などと考えていたわけであるが、ついぞ結婚などというものには至らず、あろうことかその相手すら見つからず、ぱんじゃさん私の人生はどうなってしまうの? などと問おうにも、にゃぁ~んと腐抜けたそれでいて愛らしく、しかし人を小馬鹿にした憎らしさも込められた言葉というか人語に解せぬ音の羅列でもって私に鞭打つのである。


 これまで、長くて3年で引っ越しを繰り返してきた私にとって、8年も同じ部屋で生活しているというのは、要はそれだけ邪念が蓄積されているわけであって、あぁつまりこの部屋は南の寺の鬼門に位置しているだけじゃなくてオレの邪念やら煩悩やらが溜まりに溜まって、つまりは部屋自体が妖怪のようになっているんじゃないかしらん、ならば部屋の邪気を払う意味でも全面改装をといっても改装だなんてお金がかかることは憚れるし、ならばそうか、ベッドの位置を変えようと思い至ったわけである。


 なぜか私のベッドは、一人暮らしのくせにデカいのである。
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 六畳の寝室の中に、ベッド様がデカい顔をして横たわっておいでなのである。
 ちなみにこれは、尼崎からここへ引っ越しして来た時、引っ越し屋が「ベッドはどの向きで置くんすか?」という言に対して、「じゃ、横向きで」と言っただけなのに部屋の真ん中にずどんと置かれてしまったという経緯である。好きこのんでこんなレイアウトにしたわけではない。そもそもこんな置かれ方をした時には激しくびっくりしたものだ。あぁ、物を置くという感覚は、こんなにも個人差があるものなのか、と。

 この写真ではわかりにくいかもしれないので解説すると、この六畳間は写真で言う左上から右下へ長くなっている。そしてベッドは、写真で言う左上は壁にぴたりと添えられているが、そのほかの壁及び窓からは距離を置かれているという状況である。つまり、部屋の真ん中に、ここが寝室であって寝室以外のなにものでもないわけである! とまことにデカイ顔をして鎮座しているというぐあいで。

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 このベッド、本当に大きいので、いかに私が屈強なる体躯を誇ろうとも、マットを一人で持ち上げることすらままならない。引っ張って動かして、傾けて壁に沿わせて立たせて、そんなくらいしか出来ないのがもどかしい。

 しかしこのベッド、さすが日本が世界に誇るフランスベッドだけあって、造りは一級品である。分解してから再度組み立てをしても、ネジ部のゆがみなんて起こらない。しっかりとかっちりと組上がる。

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 あー、そこの通りすがりのフランスベッドの社員さん、このブログを読んでくれたなら、しっかり宣伝しておきましたので、ボックスシーツの一枚でいいのでプレゼントしてたもれ。このベッドのサイズって特殊で、純正だとバカ高いんすよ。


 そんなわけでこれまでで初めてだな、引っ越しでもないのにベッドの位置を変えるというのは。
 
 寝る場所が変わるというのは、かなり新鮮で、しかしそれまでの身体に染みついた位置関係をリセットすることが難しいわけで、かつて某ひるじ邸に泊まった際、しこたま酔って寝た後、寝ぼけてトイレに起きると、かの家のレイアウトではなく、自分の家のレイアウトで歩を進め、なぜか襖を開けて用を済ませようとしたという一件があり、当時はなかなかに済まんかった。

 ていうか、新しいベッドレイアウトが新鮮と思う反面、オレは寝ぼける人なので怖いんすよ。
 それで酒飲んじゃって、それも逆に寝ぼけさせること加速させるわけで。

 いやでも楽しみなんですけどね、そういう新鮮さは。
 引っ越し好きだし。
by maple_r | 2008-05-05 02:36 | 雑記