誰か人生を教えてください・・・


by maple_r

Maid in Japan-1

 先日、東京へ行った折、日曜日の用事の場所が秋葉原の近くであったので、用事が済んだあとは、そのまま秋葉原で時間をつぶすこととなった。
 一緒にいた友人Hと、さてなにをしようという段になって、「そうだ、メイドカフェに連れて行け」とオレが言った。そんなものは興味無いと断られたのだが、ええい、名古屋からわざわざ来たオレの願いが聞けないってえのかと、無理矢理行くことにした。しかし、肝心のメイドカフェというものはどこにあるか解らぬ。友人Oを呼び出し、案内させることとなったのである。

 まず連れて行かれたのは、まるで風俗店が軒を連ねるような、うさんくさい雑居ビルであった。その狭いエレベータに我ら3人が乗り、目的のメイドカフェのあるフロアのボタンを押す。するとまた、オタクというのでもないけど、普通のサラリーマンは出来ないだろうというような風体の連中が乗り込んできて、改めて別のフロアのボタンを押すわけでもなく上昇していく。こいつらもカフェに行くのかよ。
 エレベータが到着しドアが開くと、まさに猥雑な空間。一畳ほどの共用廊下を挟み、念願のメイドカフェが全面ガラス張りで全容を表している。共用廊下の先には外部階段が続いていて、なぜかそこには人の列があった。外部階段で順番待ちさせるのは、ライブハウスでの整理番号順入場待ちくらいしか経験が無いのだが、こんなビルにライブハウスがあるんだろうか。
 とまあ、そんなことは気にせず、店の中に進み入る。居る居る、念願のメイドである。しかし店内は思ったよりもオタク臭は弱い。日曜日であったので、ふつうの人も多かったからか。あまつさえカップルで来ている連中もいやがる始末。冷やかしは辞めろ。
 手近なメイドに「3人なんだけど」と言うと、「外の列の後ろにお並びください~。お名前をお伺いにまいりまぁ~す」なんてぬかす。えええ、あの階段の列は、この店のウエイティングなのかよ!! つくづく、こっちの連中は並ぶことに寛大だ。
 
 今の店の系列店がすぐ近くにあるから、そっちに行ってみよう、という案内役の友人O。言われるままに付いていくオレと友人H。
 今度は、量販店の建物の上部階に入っているテナントで、エレベータが無く、エスカレータでその階まで移動。途中、家電売り場だけじゃなく、なんだか意味不明なグッズ売り場があって、「アキバ系」なんていうロゴを大々的に貼ったシャツやらなんやらを売っていたんだが、こういうのは自虐なのかそれともファッションなのかよくわからないが、多分、電車男のおかげでオタクは市民権を得たと思った勘違いであると思う。

 そんなこんなでカフェのあるフロアにたどり着くと……なんと、フロアの奥にあるカフェの入り口から、フロアの中いっぱいに長蛇の列。ぜんぜん規則正しくなく、脈略無くうねうねしていて、まさに蛇の様相。
 そして先ほどは非常階段の列であったので先頭の数人くらいしか見えなかったのだけれど、今度はフロアにいるから全体の人間構成が解った。普通の人も確かにいるけど、アレな人もやっぱり半分くらいはいた。ブヨブヨで脂ぎった顔をしていながら、猫耳を頭に付けてるヤツとか……。

 店の外から中を簡単に覗いて、入店はあきらめる。信じられん。なぜこんなに並んでまで入りたがるのだ。
 友人O曰く、店内では1時間の時間制限があるらしいが、それにしたって数十人が並んでいるのだ、一番後ろにいるやつは、何時間後に入店出来るっていうんだ。

 改めて、まだ16時にもなっていない時間だというのに居酒屋に行くことにした。うまい具合にはなの舞があったので、そこへ入る。ここはランチタイムから夜まで休みを挟まずに営業しているらしい。昼過ぎなんかに居酒屋に入る客がそうそういるとは思えないんだが、まあそれなりに潰れずに営業しているんだから客はいるんだろう。
 今時のカラオケは、5インチくらいのタッチパネル液晶で歌本の内容が全部入っていて、リモコンだけで歌を検索して入力してって出来るのがあるが、ここの居酒屋は8インチくらいのカラー液晶のメニューがあって、そのリモコン一つで注文が出来るのであった。さすが秋葉原、会話が苦手な人にも配慮しているのだなあ。

 しかし友人Hの「メイドカフェなんて、何が良いんだ」とは、もう守りに入ってしまった人のなんと悲しいことか。かつて、バカバカしくも愛おしさいっぱいだった西中島の某πの実において、「こんな店、団体じゃなきゃ来ない」と言っていたのにもかかわらず、いつの間にか一人でも通うようになり、一人でパンツを被ってご満悦に浸っていたあの隊長はどこへ行ってしまったのか。季節はこうも人を変えてしまうのである。

 まあ、オレ自身はメイドカフェというシステムには別に興味は無くて、興味があるのはあの格好・コスチュームだな。大正浪漫臭たっぷりの、機能美のさらさら無いゴシック様式。それを、カフェという日常生活から切り離した空間でたっぷりと堪能出来るという、これはもうそういうのを好きな人というのは確実にいると思うよ。
 かつてはファミレスの馬車道とかね。この辺には無いので、最近のコスチュームがどんななのか解らないけど、あそこは内装も凝っていて高校時代のオレの情緒教育に非常に役立ってくれた。
 街中でそんな格好をしていたら、ちょっとナニな人だと思われるが、そこが日常と切り離された空間であったらすべて許されるのである。そして、そういうものを人間の性は欲するのだ。
 そんな格好をして、髪をアップにしてね、もみあげからうなじにかけて後れ髪がちらほらとあって、そんなのがすっごく良いんじゃないか。
 関係無いが、最近髪をアップにしている人というのを街中で見かけない。ここが名古屋嬢の本場で名古屋巻きばかりだからなのか、それとも全国的にそういう傾向なのか、どうなんだろう。ポニーテールとか、ああいうのはもう絶滅してしまったのだろうか。誰か知っていたら教えてください。

 さて、友人Hの言に対して、友人Oは「ボクはMなんです。だからね、ご主人様なんて言われたって、はあ、ですよ。ぜんぜんダメ。反対ですよ」
 相変わらずこいつは、物事の本質についてはどうか解らないが、着目点についてはものすごい核心を突いてくる。というのも、メイドカフェというのは……

 ちょっと長くなりすぎたのでここまで。 また続く
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by maple_r | 2006-03-29 00:29 | 雑記